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【潜入!】まいぷれ小樽編集部が行く!

北海道庁と札幌市が共催する、2019年度『第4回北のまんが大賞』で【特別賞】 を受賞した、 砂田 悠太さんにお聞きしました!

いつから漫画を描いているの?

小さい頃から描いていて、中学生の時には「 漫画家になりたい!と思っていました。とにかく絵を描くことが好きでしたが、漫画を完成させたことは無くて、初めて漫画を描き上げたのは20歳の頃でした。

何かきっかけがあったの?

絵が得意と思って始めましたが、徐々に物語を作る方が好きになりました。それでも、一つの作品を描き上げる機会は無かったのですが、漫画を通じて伝えたいことが浮かんだ時、一つの作品を残すことができたんです。

漫画を通じて伝えたい事とは?

これを多くの人に知って欲しい!とか、この作品で世の中を変えてやる!という思いではなくて、自分の中に漫画で伝えたい事ができた、という表現の一つみたいな感覚です。20歳まで作品を完成できなかったのは、漫画で伝えたいことが無かったんだと今になって感じます。

ちなみに、人生初作品は集英社の人に読んでもらう機会があったのですが、酷評を受けました(笑)苦い思い出です。

最初に描き上げた漫画、ドッペルゲンガーのお話

子どもの頃の思い出は?

自分には双子の兄がいて、今は医者として活躍してます。小さい頃から出来る兄と出来の悪い弟のような関係で、中学校で学年1位を取るような兄に対し、自分も負けじと努力してやっと学年5位に入れるくらいでしたが、少なからず劣等感は感じていたと思います。

兄と同じ土俵では勝負できない、と感じて漫画を選んだのも、一つの理由だと、今では思います。今回、特別賞を受賞して、兄から「お前を尊敬する」と言われ、今では仲のいい兄弟です。

どんな高校生だったの?

兄と比較して勝手に劣等感を感じてはいましたが、自分の理想を追い求めながら新しい価値観を仲間と一緒に作るのは好きで、高校時代から何かのリーダーをやることも多かったんです。当時は「ねぶた」のリーダーをやって、みんなが輝けるにはどうしたらいいか、人の意見を聞きながら進めていくのが自分に合ってました。 変な話ですが、自分が死ぬ時「自分にしかできない人生を歩んだ」という、唯一性を持って死にたいと思うんです(笑)

今回の特別賞受賞について

2019年10月7日が締め切りで、漫画を描き上げるには半年程度かかりました。ただ、「北のまんが大賞」には昨年も応募していて、同じようなテーマで最終選考まで残ったんです。それを土台に描き上げてるので期間の数え方は難しいですが、それくらいかかりました。

漫画のテーマは?

小樽を舞台にしたYOSAKOIソーランの漫画です。これにはスポーツ・恋愛・バトル・青春友情など漫画には欠かせない要素がすべて入っていると思うんです。更に、YOSAKOIソーランを経験してて漫画も描ける人は多くはないと思うので、自分にしか描けない作品だと思って挑みました。

昨年の「第3回北のまんが大賞」に提出して最終選考まで残ったので、自分の考えは間違ってなかったと信じ、画力を磨いて物語も見直して、追求して描き上げました。

YOSAKOIソーランの経験とは?

大学へ入学してすぐ、小樽商科大学のYOSAKOIソーランサークルに入りました。運動音痴だったこともあり、先輩から「お前、学年で一番踊りが下手だな」と言われました。それが悔しくて悔しくて、それからは授業の合間や学校が終わった後も死ぬほど努力して練習して、1年後には「悠太しかいない」と、踊りを統括する「監督」という役割をいただきました。

その経験があって、この漫画を描きたいと強く思いましたし、大好きな小樽を舞台にしているので、YOSAKOIソーランと小樽を漫画で繋ぐことが出来て嬉しかったです。どちらも、打算じゃなくて本当に好きだからこそ、受賞できたと思っています。

漫画家としての展望は?

納得のいく作品を作りたいです、今までは期日があったり制約がある中で漫画を描き上げましたが、一度評価をいただいたので、自分のペースで、納得いくまで描き上げ、人の気持ちを動かす漫画を描きたいです。YOSAKOIソーランも描き続けたいですが、最終的に描きたいテーマは「ねぶた」です。

傾徒のチラシを自分でデザインする砂田さん

市民サークルを立ち上げた?

小樽でYOSAKOIソーランサークル傾徒を結成して、2年が過ぎました。社会人2年目の冬に誕生日を祝ってくれた友人と話が盛り上がり、二人で市民サークルを立ち上げたんです。今ではメンバー26名まで増え、後志や札幌近郊など、広い範囲で仲間が増えています。2020年の本祭では、蟹工船をテーマにした演舞を披露します。

チームのテーマ

「なりたい自分になっていい」をコンセプトにしています。踊りだけではなく、ナレーションやイラスト、曲作りやHP作成などいろんなチャンスがあります、自分が輝ける場所をそれぞれ作ることが出来るんです。仕事やプライベートが辛くても、ここにいる時間は「なりたい自分になれる、なりたい姿になれる」をテーマにしています。

今後の目標はありますか?

漫画で特別賞を受賞し、一つの「なりたい自分」を達成できました。これからは更に自分のキャパを広げながら、いまやっている事を諦めずにやり続けたい。そう思っています。

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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