福島第一原発の事故をめぐり，業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣３人の第３０回公判が10月16日に行われました。被告人の元副社長らは，「あのような大津波が襲ってくるとは，予想できなかった。」として無罪を主張していますが・・・。
いわゆる北方四島は，遠くない将来に日本が実効支配を回復するだろうと個人的に予想（期待）していますが，原発事故で放射能汚染された福島近辺の地域は，今後，たいへんな長期間にわたって我々日本人が立ち入ることのできない不毛地帯とされてしまいました。
戦争で奪われた土地ですら，事後に平和外交で戻ってくることがあります。
他方，外国の軍隊によってではなく，なんと東京電力という国内の一企業の施設の事故で，我々の国土の一部が半永久的に奪われてしまったわけです。
皆さんはもちろんのこと，皆さんのお孫さん・そのまたお孫さんぐらいの世代のうちは，確実に不毛地帯のままです。
それなのに，だれも責任を取らない？？
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ギリシャ神話の「オイディプス」は，自分の父を（父とは知らずに）殺してしまい，自分の母を（母と知らずに）娶って王になりました。しかし，その罪のために王国には疫病が蔓延して多くの民が死亡し，この惨状の原因が自分の犯した罪によると知ったオイディプスは，自らの両眼をえぐり取って王国を去りました。
彼は，「自分は知らなかったのだ！」とは言わなかったのですね。
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本件裁判の被告人たちは，この神話をどのように読むのでしょうか？
（私が法廷に参加できたら質問するのですが・・・。）