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九十九屋さんたの妖怪古今録

相馬

妖術を操る滝夜叉姫との対決

相馬の古内裏とは、

 山東京伝による読本『忠義伝』に取材した作品で、妖術を操る滝夜叉姫との対決の場面なのです。
 
 将門の娘である五月姫は、蝦蟇(がま)の精霊から妖術を授かります。そうして名を滝夜叉姫に改め、相馬の古内裏に妖たちを集結させて謀反を企てるます。
 陰陽師・大宅中将光圀は、滝夜叉姫に立ち向かうが、姫は怨念の塊となって鬼となる。激戦の末、光圀は陰陽の術をもって姫の妖術を封じる物語です。この蝦蟇の妖術は使う物を変え、現代にも残っています。数回前の話ですが、少年ジャンプに連載されているナルトですね。
 そしてこの蝦蟇の妖術に張り合うものとして、蛇となめくじの妖術があります。
 これは蛙は蛞蝓を喰い、蛇は蛙を喰う、しかし蛇は蛞蝓の毒で溶けてしまうという迷信がもとになっています。

 迷信は広く世に知れ渡り、日常の一部となっている物もあれば、今では全く忘れ去られている物も。しかし、最近は迷信という言葉自体もあまり使われなくなったように思えます。
 昭和五十年代までは国が迷信の撲滅を考え、有識者たちを集め、書籍などを発行する事もあり、一般に流通する書物でも、迷信を否定する本も多く出ていました。
 そんな本や記事を書かれた方で、今野圓輔という方がいらっしゃいます。柳田國男、折口信夫に師事した民俗学者で、大学卒業後毎日新聞の記者になり、女子聖学院短期大学で教鞭もとられた方です。
 著作はそう多くないのですが、迷信に関する鋭い考察、妖怪や怪談に関するよくまとまった本があります。
今野先生については、なかなか生前の事を知っている方が少なく、もし授業など受けてノートなどある方がいらっしゃいましたら、ぜひともご協力のほど、お願いいたします。