まずは、マスターバーテンダー 野田 浩史さんにお聞きしました！

基本的な質問ですが、Barとは

Barには、止まり木として羽を休める場所、という意味があります。

オーセントホテル小樽2Fのキャプテンズバーには、足元とカウンターにそれぞれポールがありますが、歴史をたどれば、酔って勝手にお酒を飲み始めるお客様との仕切りを作るためにバーを置いたのが始まり、とされています。今は、掴まることが出来る、寄り添うことが出来る、そんな意味でのBarという居場所です。

バーテンダーの役割とは？

お客様は、様々な旅をされています。仕事だったり、恋愛だったり友人関係だったり、旅で疲れたとき、ふっと立ち寄れる止まり木がbarです。バーテンダーのテンダーには「優しさ」という意味を持っています。優しい気持ちで、いまのお客様に相応しい一杯をお作りするのがバーテンダーの使命です。止まり木に来た理由は人それぞれ違うので、お客様との会話を通じて、優しさをもって相手を知り、オンリーワンの一杯を提供します。

例えば薬剤師だと、相手の症状によってお薬を調合しますが、カクテルも同じ。相手のいまの状況を知らないと、最適な一杯を作れません。だからこそ、技術を学んでおかないといけないと思うんです。

優しさって重要なんですね

おもてなし、という言葉も流行りましたが、優しさやおもてなしの心が直接対価になるわけではありません。優しさをもってお客様に接して、お客様を知り、自分の技術でお客様の一杯を作る、この一杯のお酒に対してバーテンダーは、対価を頂くのです。

ここからは、バーテンダー田村龍さんに聞きました！

なぜバーテンダーに？

高校生の時、専門学校のカタログでシェイカーを振っているバーテンダーを見て、単純にかっこいいと思いました。それをきっかけに学校説明会に行ってみると、色々なお酒を作ってたくさんの色を操って、お客様を癒したり楽しませたりするバーテ ンダーを見ることができ、 バーテンダーをやってみたいと思いました。
また、その時の講師の先生がとてもかっこよく憧れました。いまでは、その人のもとで働かせて頂いています。それが野田です。

「2019サントリー ザ・カクテルアワード」に出るきっかけ

普段の業務の延長線上に、コンテストがあると思っています。緊張する舞台では、いつも通りの事しか出来ませんから、普段の技術を高める意味でも大会には意欲的に出ています。この大会は数年前からエントリーしていて、昨年は書類で落ちていました。全国から1000人ほどエントリーする大会で、書類審査で30人に絞られて2次審査に進み、最後に残った6名がファイナリストとして「グランドプリンスホテル-飛天の間」という格式ある会場で行われる審査会に参加できます。

Swan's Lake（スワンズ レイク）

私は洋酒を扱うインターナショナル部門でエントリーしました。課題製品になったロンドンのお酒「シップスミス」のボトルに描かれた白鳥から着想し、「白鳥の湖」を軸に考えました。ブルーキュラソーで湖の青、マスカットのみずみずしさなどのアイディアを加えていき、止まり木も表現。混ぜ合わせる時も「ステア」という技法を取り入れ、白鳥が優雅に舞う姿を表現しました。氷にもこだわっており、徐々に溶けて表情や味わいが変わっていく様子もお楽しみ頂けます。 ファイナルで披露した所作、身だしなみ、カクテルの名前や技術が認められ、最優秀賞を頂く事が出来ました。白鳥が止まり木で羽を休める事はありませんが、大会で認められた一杯を、 小樽の方々にも飲んで頂けると幸いです。

編集後記

最初にお話を聞いた、マスターバーテンダー 野田 浩史さんがいるキャプテンズバーは２Fにあり、田村さんをはじめ、他にも凄いバーテンダーが沢山いました。最上階の「ポールスター」では、期間限定で最大５時間飲み放題の女子会プランなど、気軽に楽しめるプランが多数あります。Barって高そう、というイメージが強いかもしれませんが、 フリードリンク90分3,000円　(税・サービス料込)といったメニューもあるので、そこから試してみると良いですね♪　それにしても、最上階からの景色は素敵すぎる！

最後に、田村さんが言われていた一言をご紹介「いろいろなお客様が訪れるこの場所で、上質な時間を提供できる。バーテンダーって面白いです。」ぜひ田村さんに会いに行ってみて！！